ネットフリックスで「なのに千輝君が甘すぎる」をみた。
イケメンをずっと眺めていられる
この映画の最大の見どころは、主人公目線でイケメンをずっと眺めていられる、ということに尽きるのではなかろうか。
イケメンが颯爽と歩く、隣に座る、しゃべる、走る。
ちょっと進化系で手をつなぐ、とか。
なにしててもかっこいい人はかっこいいんだなあ、と感心する。
ひろゆきさんが
「美男美女に生まれたらそれだけで勝ち組」
って言ってたけど、たしかにそうなんだよなあ。
せっかくの宝を持ち腐れさせる人も中にはいますけど。
使い古されたメロドラマ?
メロドラマ、という言い方がそもそも古いような気がするが、展開はびっくりするほど古典的というか、どこかで見たことがあるような展開というか、物語の斬新さはゼロである。
だけど、水戸黄門や相棒がずっと人気があるように、古典というのは一定の需要があるもの。
あーなってこーなって、こうなるよね、ってわかっているからこそ安心してみていられる。
失恋した主人公は学園一のモテ男千輝君に片思いごっこを持ちかけられる。
絶対好きにならない、という約束でLINEしたりデートしたり。
え?片思いってそんなに豪華?というツッコミはわきに置いて。
やがて主人公は本気で恋してることに気づき、悩む。
「約束したんだから、この恋は諦めないと・・・」
うう、予想通りすぎて、苦しいくらいだった。
さて、たしかに王子様に
「僕に恋してみない?」
って言われたらテンションあがるでしょうけども。
「俺に片思いすれば失恋の傷なんて癒える」
という思考を持つ人間が、あなたを大事にしてくれると思いますか?
イケメンを好きになる=幸せ、という方程式が成り立つと自分で思ってるイケメンは、平気で将来詐欺を働きそうな気がする。
というわけで展開は古典的で、まさか!と思うほど想像通りでしたが、わたしにはずっと千輝君が詐欺師予備軍にみえていました。
まあ、主人公が最初に恋したオタクの山田君の描かれ方もだいぶひどかったですが。
他人の容姿をバカにする人は、崖からそっと突き落としたくなる。
俺、こんな悪いやつじゃないよ、というオタクもたくさんいるとは思います。
お約束の大団円
千輝君がけがから復帰して出場した大会の応援シーンで一つ思い出したことが。
子供のころ、母のバドミントンの大会を応援しに行ったことがありました。
今だったらただ静かに観戦するでしょうけど、子供のころは
応援=声援
だと思っていたので、
なんか叫ばないと、でも大声は恥ずかしいし、という葛藤の末に
「お母さん頑張れー!」
と声を張り上げたところ、ちょうど試合が終わったところで周りの大人に失笑される、という悲しい経験をしました。
子供の失敗に対する大人の失笑、案外記憶されてるものですよ。
気をつけたいものです。
解決策はないけれど
最後はなし崩し的にすべてがいい空気になって、めでたしめでたし。
チギチギに女がいるなんてやだー!って叫んでた女の子たち、だいじょうぶかしら?
おそらく本当の物語はこの先に待ち受けているんじゃなかろうか、と心配になりますが、めでたしめでたし、の先を想像すると古典ではなくなりそうなので、カットです。